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そりゃあレナも納得するまい(追記アリ)(さらに追記)

元ネタ:Excite エキサイト : 社会ニュースそりゃあレナも納得するまい(追記アリ)(さらに追記)_c0129620_21212388.jpg
嘘だッ!
レナは斧なんて持たないし、主人公じゃないっ!
ついでに服装は黒くないでしょうがっ!!

……と、どこかで拾ってきた竜宮レナの画像で言ってみた。

※追記:事実に間違いあり。こちらを参照のこと。






さて、とうとう東海テレビに続いて事件がおきた京都のテレビ局でも、「ひぐらしのなく頃に」の放映が中止になったとの事で、ネットの中でちょっとした騒ぎになっているようですねぇ。
エキサイトブログの検索でそのあたりの話題を色々と読んで、中には「よく似てるんだから仕方ないじゃん(意訳)」的な発言もみかけるわけです。

で、そういう人にお聞きしたいのは、「どこが、どのように似ているのか?」という部分ですね。
先日も書いたことですが、鉈と斧は違います。そんなもん、見りゃわかります。
父親を殺した少女が斧を選択したのは、単純に「確実に殺る」ためであって、何かを模倣しているわけでも何でもありません。

ていうか、斧といえば、普通は「犬神家の一族」でしょうが(うろ覚えなんですが、映画では思いっきり斧で頭をかち割られてたような……)、そっちへの影響は全く無し。
横溝正史に限らず、推理モノには猟奇的なシーンは数多く存在しますが、そちらへの言及は何故かありません。
いやあ、とっても不思議だなぁ……(遠い目)。


とりあえず、斧の話は、それくらいにしておいて、問題となっているであろう「竜宮レナ」というキャラクターについて書かれている、Wikipediaの項目を引用してみたい。
実際のレナの行動理由は、連続怪死事件から仲間たちを救って幸せな生活を守ることに命を懸けるというものであった。これも両親の離婚に端を発する。妻のために尽くして捨てられた父が廃人然となったのを心配して、礼奈が声をかけた時、父は浮気相手を知っていたかと尋ねた。実は母親は、礼奈には浮気のことは何も知らせずに事前に何度か会わせて懐かせようと工作していた。頷いた礼奈を父は生まれて初めて殴打し、礼奈は離婚は全て自分のせいだとして一度は自殺も試みた。その後「レナ」となった自分には、今度こそ自分の大切な人たちの幸せを守る義務があると思い続けていた、というのが罪滅し編によるレナの行動理由の真相である。
レナを模倣するというのであれば、彼女の心理であったり行動の根拠を理解していると思うわけだが、そのあたりは今回の事件とどのような関係があるのだろうか?
少なくとも、何も理解していないだろうし、全く関係のない話だろう。
むしろ、ファンである可能性も限りなく低いと、僕は思うわけだ。

また、内容を知らずに単純に見てまねたというのであれば、それなりの痕跡もあるであろうし、本人から言及されるだろう。
その言及も待たずに、「模倣した」なんてのは憶測以外のナニモノでもない。

「ひぐらしのなく頃に」という物語は、確かに残虐なシーンもあります。
しかし、本当の命題は、それをいかにして回避していくかということで、残虐性は、単に演出でしかない。

それに、この程度の内容を残酷だというのであれば、情報番組で語られている事件やサスペンス物のドラマのほとんどは残酷なもので、それこそ放送を規制するべきではないだろうか?
中には「そんな残酷なアニメを見るから事件がおきるんだ!」なんて馬鹿げた主張をする人もいるだろうが、そんなものと関係なく犯罪は起きるし、残酷な事件はおきます。
似たようなことをマイケル・ムーアが「ボーリング・フォー・コロンバイン」の中で言っているのですが、ゴスロリ着ようが残酷ゲームをプレイしようが、暴力的な映画を観ようが、ヘビメタ聞こうが事件はそれと関係なく起こるときは起こるわけです。

この事件で「ひぐらしのなく頃に」に関係があるというのは、光市の母子殺害事件は「ドラえもん」が影響しているというのと同じくらいナンセンスなことだと僕は思います。

さらに追記:
原作者の日記に今回の件の話が書かれていました。
本来ならリンクにしたかったのですが、記事ごとのリンクが生成できそうになかったので、全文引用させていただきました(問題あれば削除します)。

以下、その引用です。
[425] たくさんの応援のメールを本当にありがとうございます。 投稿者:竜騎士07 投稿日:2007/09/23(Sun) 16:42

この度の件では、たくさんの皆さんから、本当にたくさんの応援のメールをありがとうございました。
竜騎士07もようやくではありますが、心が落ち着きを取り戻してきたところです。
何とか、自分の気持ちを文字で示せる程度には回復してきました。

皆さんからのメールで何よりも嬉しかったのは、『ひぐらしのなく頃に』という物語の、メッセージが皆さんにはっきりと伝わっていることがわかったからです。

『ひぐらし』はもちろんエンターテイメントです。
ですが、劇中ではくど過ぎるぐらいに、ある一連のメッセージを重ね重ね繰り返しています。
その中でも、もっともシンプルにして、一番最初のメッセージがこれです。

・ひとりで悩みこんで殺人しかないと考え至るのは、惨劇(バッドエンド)の近道である。

そして、それを打ち破るもっともシンプルな最初の方法として物語が提示したのが、

・ひとりで悩んだら、身近な人(友人・家族)に相談しよう!

ということです。
これは、アニメ第一期の最終話ラストではっきり主人公(圭一)が明言していることです。
アニメ第二期で放映されていた「皆殺し編」は、まさにそれをもう一度なぞった物語です。

第一期の「祟殺し編」では、友人への虐待を繰り返す友人の叔父を、主人公は「闇討ち」するということで解決しようとします。誰にも相談せず、短絡的に。

しかし、それは何の解決にもなりませんでした。
『ひぐらし』の世界では、ひとりで膝を抱えて至った短絡的な発想でハッピーエンドになれることは絶対にありません。
それこそが、「短絡的な犯行」に対する明白な否定であるつもりでいます。

では、どうすれば、「闇討ち」という犯罪以外で、友人を虐待から救えたのか?

その答えは、アニメ第二期で、つい先日に放送されましたね。
正しい方法で、大勢に相談し、力を合わせ、法律やルールに則って解決する。
その過程を愚直に描いたのが「皆殺し編」です。
だから、仮に放映が打ち切りになるとしても、そこまでを放映できたのは不幸中の幸いだったかもしれません。

その大切なメッセージが伝わらなかったなら、『ひぐらし』はまさに残虐なだけの殺人エンターテイメントに堕するところでした。
まさに、「斧で敵を殺していくゲーム」に堕ちるところでした。

5年間もかけて、批評家の皆さんに「メッセージ性がくど過ぎる」と怒られても、書き続けたメッセージが、この一行でまとめられた時のショックから立ち直るには、今日までの時間が必要でした。

一時は、もう何もかもが嫌になりました。
ですが、そんな竜騎士07に、勇気をくれたのが皆さんからのメールでした。

自分が伝えたかったメッセージが、ちゃんと伝わっていた。
ならばきっと、報道されたような酷い誤解もきっといつか解けるに違いない。そう思えるようになりました。

微妙な立場上、具体的には言いにくいのですが…、
“皆さんのお力で、竜騎士07ひとりでは抗えなかった運命が、破られつつある”
それをお伝えさせてください。

個々のメールにお返事をする時間が取れず、ここでこうしてのお返事になってしまうことをお許しください。

『ひぐらしのなく頃に』を、皆さんにお届けできてよかった。
今は全ての皆さんへの感謝の気持ちでいっぱいです。
全ての応援してくださる皆さん、『ひぐらし』に出会ってくれて、本当にありがとうございます…。
さて、皆さんは、どう思いますか?
それでもまだ、「ひぐらしのなく頃jに」が原因だと思いますか?
by bowworks | 2007-09-21 22:58
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